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21世紀に世界経済を席巻すると言われるBRICs(ブリックス)4ヶ国。その中でも、世界第3位の経済力を誇るようになると見られるインドは、かつて滅亡を経験し、英国の長い支配の中で苦しみ続け、独立達成後も流血に苦しみ続けた国であった。そんなインドが、いかにして現在のIT大国としての地位を築き、21世紀への輝かしい未来への道を開いたか。独立の志士たちの苦しみと栄光、そしてインドの将来について、書いた。
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本文見出しの文頭01. インド・飛翔する経済大国-序文に変えて

2003年10月、「Dreaming with BRICs:The Path to 2050」BRICs(ブリックス)の夢:2050年への道筋というレポートが公開された。

同レポートは、発表と同時に、経済界を震撼させた。

アメリカ系証券会社・投資銀行の中でも老舗であるゴールドマンサックス(Goldman Sachs)による、BRICs4ヶ国、すなわちブラジル・ロシア・インド・中国の経済成長と、それに関した投資機会に関するレポートだ。同銀行は、従業員に対する評価が大変厳しく、成果が出せない社員はすぐに首にすることで有名だ。

それはともかく。

BRICs(ブリックス)4ヶ国の国内総生産高

「2039年までに、BRICs(ブリックス)4ヶ国の国内総生産高(GDP、ドル換算)は、アメリカ・ドイツ・フランス・イギリス・イタリア、そして日本の6ヶ国の合計を超えると予想される」

という分析が、その驚きのもとである。このBRICs4ヶ国の発展経済が、21世紀の経済・国際政治に与える影響は計り知れない。

そして、2050年。国内総生産高(GDP)の順位は、

「中国・アメリカ・インド・日本・ブラジル・ロシア」

の順位になるという。それだけではない。2050年のBRICs(ブリックス)4ヶ国の国内総生産高(GDP)の合計は、現在の上位6ヶ国(米・日・独・仏・英・伊)の、

「4倍」

を超えるという。

2050年のBRICs(ブリックス)4ヶ国の国内総生産高(GDP)


次世代の大国群、BRICsは、いま世界の投資家・政治家・そして人々の注目を熱く集めている。

本稿では、その中でも、インドに付いて、書いていきたい。

筆者には、インドというと、たとえば仏様がそこからやってきたという、なにやらおとぎ噺めいた淡淡とした印象しかない。仏教発祥の地であり、唐・天竺の天竺として、かつての日本人の可視圏ぎりぎりの、想像が可能であるぎりぎりの「異国」(筆者の趣味として、戦時中のあれこれについてはあえて無視している)。

インドから北上した仏教が、後世アフガンと呼ばれる土地でアレクサンダー大王の遠征によってはるばるとやってきたギリシャ系の人々と出会い、やがてわれわれの知る「仏様・仏像」を生み出した。やがて日本にやってきたそれらの仏像は、ギリシャ・ローマ文明の後継者たる西洋美術とは別系統の様式を生み出し、たとえばドイツの哲学者ヤスパースが絶賛する弥勒菩薩像のような世界的芸術を生み出した。(今のインドは、さまざまないきさつのすえ、周知のようにヒンズー教国家として存在している。もっともその悪しき影響、カースト制度からの脱皮に向けた苦しくも意義深い改革も、すすんではいる)


わたしにとって、インドとは、そうして日本文化に影響をあたえてきた「異国」という匂いをたたえた国、というとりとめも無い印象が主であった。


友人が、インド株に投資を始めたという。そこで持ち出してきたのが例のレポートである。


もちろんのこと、インドはいまや次世代の経済大国としてだけではなく、次世代のIT大国としても注目されている。


マイクロソフト・アドビ・グーグル、有名なアメリカ系IT企業には必ずといっていいほどインド系エンジニアの活躍の話を聞く。

でありながら、前近代的なカースト制度、そして拡大するまま手の付けられない貧富の差に苦しむ、「発展途上国」でもある。


それは、BRICs4ヶ国の中で、唯一「滅亡」を体験し、ながらく英国に支配された傷跡でもある(イギリス女王・王は、一時期インド皇帝を兼ねていた)。

そんな、筆者の身勝手な印象が、心地よく裏切られる驚きのままに、インドのつれづれ、なによりも経済の可能性を、書いていきたい。


2006年2月現在、いま、インド株は投資信託ファンドの一部としてしか日本人には投資できない。しかしながら、個人による直接投資が可能となるまでの時間は、案外短いに違いない。

それが、インドの発展が、投資家の利益ともなる、幸福な時間の始まりなのか。

それとも、その前近代性の克服への痛みを伴った、紆余曲折の道のりとなるのか。

あなたが、インドと関わっていく中で、何がしかの印象のようなものを残せたら、望外の喜びである。




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