21世紀に世界経済を席巻すると言われるBRICs(ブリックス)4ヶ国。その中でも、世界第3位の経済力を誇るようになると見られるインドは、かつて滅亡を経験し、英国の長い支配の中で苦しみ続け、独立達成後も流血に苦しみ続けた国であった。そんなインドが、いかにして現在のIT大国としての地位を築き、21世紀への輝かしい未来への道を開いたか。独立の志士たちの苦しみと栄光、そしてインドの将来について、書いた。
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02. インド・その軌跡
今、インドにおける中産階級は3億人と言われる。約10億といわれる世界第2位の人口の中で、の話である。これは、中国の新富裕層と言われる新興中産階級7000万人(米国ナショナルパブリックラジオ社の番組より)を大きく上回る。
アジア開発銀行によるレポート「Asian Development Outlook 2005」は、インドにおける2005年度~2006年度の経済成長率を最高7%(平均約6.6%)と予想した。
国際通貨基金や、国連アジア太平洋経済委員会もおおむね7%前後の高成長率の予測を提示している。
伸び行く100万以上のITエンジニアを抱え、他国で、そして自国で花開くIT産業。
また、各国企業の進出も、製薬から自動車まで各種多様な企業が進出。
かつてはその発展の阻害要因となりかかっていた広大な国土と人口が、資源と教育によって強力な武器となる。
小泉首相も2004年にインドを訪れ、双方の経済発展に役立つための交流を行った。
2003年度におけるインドのGDPは6006億ドルで、これは日・中・韓に次ぐアジア第4位である。
また、98年における核実験によって悪化した主要国との関係も、9・11のニューヨーク同時多発テロ事件をきっかけとする米国の対テロ戦争への協力により、大幅な改善が見られる。
カースト制度・今後増加するであろう労働人口への職の供給・隣国パキスタンとの国際関係・中国との緊張など、数多い不安要因を抱えつつも、21世紀の超大国として羽ばたくその未来は、十分に明るく輝いているといっていい。
しかし、そうした輝かしい未来への展望も、その長い受難の時代を無視しては語れない。
世界的帝国といっていいムガール帝国による覇権と、その衰退。
(チンギス・ハーンの子孫の血を受け継ぐアフガンの遊牧貴族によって起こされたムガール帝国も一種の侵略王朝と呼んでいいかも知れないが、ここでは割愛する)
東インド会社の設立を嚆矢とする英国による、時に残忍といっていい侵略と支配によって、ムガール帝国は分裂し、滅亡し、支配された。
そのくびきから脱出の物語こそ、現代のインドの発展へと向かう、栄光の始まりといっていい。
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